皆さま、こんにちは。
四代徳田八十吉と申します。私は石川県小松市で九谷焼を作陶しております。

2010年に急逝した父、三代徳田八十吉の跡を継ぎ、翌年四代目を襲名いたしました。
父が人間国宝として築き上げた九谷焼の伝統を引き継ぐことに、大きな責任と誇りを感じながら日々制作に励んでおります。

しかし、2019年に食道がんを患い、大手術を受け、その後も何度も誤嚥性肺炎を引き起こし、生死の境を幾度となく彷徨いました。

2024年1月1日に起きた能登半島地震では、私は石川県七尾市和倉温泉加賀屋19階浜離宮「雪月花」にて被災しました。
その後、小松に帰り、割れてしまった茶碗たちを目にした瞬間、「元気なうちに、大切な作品たちをお嫁に送り出したい」という思いが一層強まりました。襲名前順子時代の作品も含め、これまで個人的に販売していなかった作品を送り出す決意をいたしました。

私の作品は、父から受け継いだ美しい色彩のグラデーションを表現するため、何度も重ね焼きを行い、試行錯誤を繰り返しながら仕上げています。伝統ある技法と九谷焼の魅力を、もっと多くの方に知っていただけることを願っております。

そして、これらの作品をより多くの方に届けたいという思いから、今回、ECサイトを開設する運びとなりました。
どうかこの機会に、私が心を込めて制作した九谷焼に触れていただき、日々の生活に彩りを添える存在として楽しんでいただければ幸いです。